2013年11月18日月曜日

聖書は宗教ではない、と言うけれど…/2010.8.30

 福音派のグループではよく「聖書は宗教ではない。宗教というのは人間が作った神。聖書は人間をお造りになった神がご自分から掲示された、つまり人間が考え出したものでない」というような説明を聞くことがある。

確かに辞書を見ると宗教の説明に「神・仏などの超越的存在や、聖なるものにかかわる人間の営み。」と書かれている。つまり辞書の定義で言えば、確かに聖書は人間の営みではなく、人間に対する神の営みと言ってもよいだろう。この定義であれば、確かに辞書が定義する宗教と聖書とは違うと言えるかもしれない。

 しかし、この説明、わからないわけではないが、あまりにも乱暴すぎるかなという気がするのだ。その理由は「宗教とは何か?」という共通した理解があれば成り立つが、そうでなければあまり説得力のないものになってしまうと感じるからだ。

みんなが辞書が定義しているような宗教に対する理解・定義をしているわけではないだろう。例えば「人間が作り出そうと、神が啓示しようと、超自然的な(それを神と呼んだりする)存在について扱うものは、すべて宗教である」という考えの人には、前出の説明は意味をなさない。

 さらにもうひとつの問題点は、イスラム教、ユダヤ教も啓示宗教と考えられているし、人によっては仏教までも啓示宗教だと考える人もいるということだ。その考えに従えば、これらの宗教も宗教ではない(ややこしい…)ということになってしまう。

 すると問題になるのは、「啓示された」ということが本当かどうかということ、またその内容になるのだろう。そのことを丁寧に、慎重に、謙遜に学び続ける必要があるなーと思うのだ。

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