2014年2月13日木曜日

無菌病室の人びと /2013.4.19


今、姶良市の図書館では書籍の整理で、除籍された書籍を無料でもらえます。
で、私もさっそく図書館に行き物色して来ました。そこでもらってきたのがこの本です。無料で手に入れた本を紹介するのもなんですが(^_^;)

で、この本ですが、もらってきたその日にすぐに読み終わりました(実際は2時間ぐらい)。その理由は、なんと言ったらいいんでしょうか、時代がかぶっているというか、すべてにおいて自分が経験してきたことに重なるからでしょうか。

この本は血液の専門医として患者の治療に取り組んできた著者が、新人時代から1990年代までに出会った患者達にまつわるエッセイ集で、本の中にははちょうど自分が病気だった頃、同じように病気だった多くの人びとが登場します。

「急性骨髄性白血病」「急性リンパ性白血病」「再生不良性貧血」「寛解」「骨髄穿刺」「髄注」「プレドニソロン」「満月様顔貌」「ダウノマイシン」「全脳照射」などなど…みな私には聞き慣れた言葉ばかりです。

本の中に出てくるこの患者さんは私の知ってるあの人と、この患者さんはあの人と重なるなー…。あーあの時代の治療とか病院てこんな雰囲気だったよなー。あ、これ自分もされたわ、とか読みながらずっとそんな感じでした。

現在は白血病など血液の病気はかなり治療法も進化し、寛解導入後の予後の成績も上がっていると聞きますが、20年以上前はまだまだでした。現に私といっしょに治療をしていた皆さんは一人また一人と亡くなり、私ひとりが残りました。

いつも言っていることですが、私の人生は私より先に同じような病気で亡くなっていった人々の人生をあずかっているような気がするのです。いつか最後の時が来る時に、与えられた人生を精一杯生きたと皆さんに報告できるように歩みたいと思わされます。



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