2013年10月31日木曜日

台風と洗濯機と私/2004.8.30

みなさんのお宅では洗濯機はどこに置いてある?室内?それとも室外?今私の洗濯機はベランダに置いてある、つまり室外である。以前住んでいた家は洗濯機を室内に置けるような作りになっていたのに、父がわざわざ改造してしまって室外に置いてあった。だから私は洗濯機が室内に置いてある家に憧れる。冬は寒くないし、洗濯機の外観はきれいだし、いちいち靴をはかなくてもいいし…。

さて、台風16号が九州を直撃した。自分が鹿児島に来てから初めての台風上陸である。もともと関東育ちの私には今まで台風はそれほど脅威ではない。雨と風がいつもより強いかなー程度だ。しかし台風がやってくる日曜日、台風の気配を感じる中教会の方達と話していると何やら雲行きが怪しい。聞かされる話はそんな馬鹿なと言いたくなるようなものばかりだ。

「洗濯機には水をいっぱいためて、ふたはガムテープなどで開かないようにすること。」私の洗濯機が屋外のベランダに置いてあるのを聞いて、こんなアドバイスを受けた。そうしないと倒れたり、飛ばされたりするらしい。うそー!洗濯機が飛ぶなんて見たことない!でもアドバイスする皆の目は真剣だ。何か天国があるよ、神様がいるよと初めて聞かされた人はこんな気分なのではないか…。
とにかく家に帰ってすぐに言われたとおりに洗濯機に水を張り、口をふさいだ。

もうご存知の通り、台風はそりゃあすごかった。私の人生最大の台風である。一人で、しかも地震のように揺れるアパートで心細いこと。しかし台風がようやくすぎて雨戸をあけると、そこには微動だにしない洗濯機が。よく耐えた、なんといとおしい我が洗濯機。

何を信じるかはとても大切だ。たとえ疑う心があったとしても、その言葉が正しければ、その通りになる。私にとって洗濯機についてのアドバイスはすぐには信じられないことだったし、本当か?と疑う気持ちもあった。しかしその言葉に従ったことによって洗濯機は難をまぬがれた。その言葉が正しい言葉だったからだ。どんなに深く信じていても、それが間違ったことだったら、その通りにはならない。

さて、なぜ私は疑う気持ちを持ちつつもそのアドバイスを受け入れたのか。それはそのアドバイスを言ってくださった人たちが信じるに足る人たちだと知っていたからだ。言っている内容はにわかには信じられないものだったが、言っているその人たちは信用できる。だから私はそのアドバイスに従って行動した。私たちが福音を伝える時に、それを聞いた人たちから同じ言葉が聞けるだろうか。あなたが言うならそうしてみようと。

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